室町時代の同人誌が美術館に飾られていると話題に

江戸幕府が開かれ、日本全体に天下泰平が訪れる前、日本では内乱が起こりまくっていました。その時代を見たことがないのでわかりませんが、現代に比べれば治安なんかは最悪といっておそらく差し支えないでしょう。しかし、そんな世の中においても、日本人は創作するDNAを忘れられなかったのです。

同人誌とは

同じ趣味や、同じ志をもつ人々が集まり、資金を出しあい創作する活動を同人活動と言い、そういった活動の中で作られた本を同人誌と呼びます。たまにプロの漫画家さんが個人的に資金を出して作ることもありますが基本的にはアマチュア作家が書いているものが大半です。同じ作品が好きな人が、2次創作と言われる個人的に考えた設定などに置き換えてその作品のキャラを描いたりもします。

黒歴史とは

日の目を見る同人誌は、売れる事もあります。しかし、あくまで個人的に作られているものもあります。筆者は同人誌こそ書いた事がありませんが、オリジナルかつ自分が主人公と言う口に出すのも憚られるレベルの漫画を描いていたことがあります。このように、発表されると叫びだしたくなるほど恥ずかしい歴史を人は「黒歴史」と呼びます。

例えば「初めての彼女にフラれて泣きじゃくった」なんかは全く黒歴史でもなんでもありません。黒歴史とはRPGツクールでガチガチに設定資料を書きこみ、とてもカッコよすぎる必殺技や武器名、幼馴染のヒロインにだけは心を許していたりする主人公が書かれたノートなんかを指します。あのノートは実家の大掃除と共にゴミ収集車の中に入ってくれていることを切に望みます。

室町時代の同人誌

その名も「新蔵人物語絵巻」。内容は男装して宮仕えした少女が帝に気に入られるが、遂に正体がバレてしまい、その後は秘密の恋物語に発展して行くというお話。なんというか...日本人の好きな話って500年経っても変わっていないんですね。

source:サントリー美術館コレクションデータベース

Twitterの反応

薄い本ならぬ、(縦の)短い絵巻と呼ばれていたのでしょうか。

作者さんは当然、もうとっくの昔に亡くなっていらっしゃる方ですが、どうしてそれが残されているのか...と思ってるかもしれません。

画像掲載元:写真AC