東急の最終赤字600億円 21年3月期下振れ、年8円減配
東急は10日、2021年3月期の連結最終損益が600億円の赤字(前期は423億円の黒字)になりそうだと発表した。従来予想と比べて赤字幅は150億円膨らむ。新型コロナウイルスの感染再拡大と緊急事態宣言の再発令の影響により1月の鉄道輸送人員は前年同月比4割減少。1~3月でみると平時の35%減の水準に低迷する。ホテル事業も減収幅が拡大する。
年間配当は前期比8円減の15円と、従来予想から5円引き下げた。売上高は前期比20%減の9310億円、営業損益は350億円の赤字(前期は687億円の黒字)にそれぞれ下方修正した。20年10~12月期は連結で3四半期ぶりに営業黒字を確保するなど需要は回復基調にあったが、コロナ感染の再拡大を受けて再び悪化している。
21年3月期の営業キャッシュフロー(CF)は前期比64%減の566億円に下振れる。営業CFから投資の支出を差し引いたフリーCFは713億円の赤字と、従来予想から赤字幅が140億円拡大する。