とにかく次の10年を生き残りたい

ついに2020年になってしまった。

この10年はとにかくネイティブアプリ開発にすべてを投資した。
京都GTUGのイベント情報によれば、第1回Androidハッカソンは2009年9月5日に開催されている。このハッカソンのためにドコモ HT-03Aを契約しに行ったのがAndroidとの出会いだった。当時APIレベル3、コードネームCupcake、バージョン1.5である。加速度がホントにJavaのコードから取れてびっくりしたのを覚えている。

実に丸10年の月日が過ぎた。スマートフォンの普及率は20-30代で90%を超え、今後も低くなるということはないだろう。当然、それらスマートフォンで動作するネイティブアプリ開発の需要もしばらくは続くに相違ない。ただし、開発の前線から見える情景は少しずつ変わってきているようにも感じられる。
3-4年前だとネイティブファースト(特にiOS)が当然であり、ウェブが存在しないサービスも少なくなかったが、ウェブへの回帰も見られるようになってきた。また、FlutterによるiOS/Androidアプリ同時開発も流行しているように思う。この辺りは個人の感覚だし、東京とそれ以外、あるいは米国、欧州でもかなり違っているのだろうと想像するが、本ポエムの主眼ではない。

次の10年は何に投資すればよいのだろうか。本当に知りたい。僕は深刻にこの辺りの嗅覚が鈍い。
iPhoneがリリースされた2007年当時、僕はすでにプログラマだった。当時所属していた会社はSkypeのようなP2P通信アプリを開発しており、LinuxザウルスやSymbianOSなんかにも対応していた記憶がある。その渦中にあって、iPhoneがその後天下を取ることを想像できなかった。BlackBerryNokia端末との違いが分からなかった。当事者とは案外そんなものだ。何回目かのxR元年と、いつ来るかわからないシンギュラリティ。また同じように、10年後振り返って「ああ、なんであのときアレに投資していなかったのか…」と嘆息するのだろう。

次の10年は僕の40代を捧げる10年となる。実際に35歳を過ぎてみて、新しいことに興味を持って勉強をし続ければまだまだ全然戦えるという感覚はある。理論や研究を補うために大学院にも進学した。競プロも始めた。酒もやめた。ただまあ、抗いきれない事実として体力は落ち続けているし頭の回転も少しずつ鈍っている。圧倒的な瞬発力の戦いから、総合格闘技で最後は寝技で絞めるみたいな感じになってきている。次の投資先は慎重に決めねばならない。

一旦、2020年Q1は再びウェブフロントエンドへの投資を少し増やしてみようと思っている。2013年まではフロントエンド開発(なんと、jQueryとbackbone.js)もしていたのだが、7年も経ってしまって自分の知識はバクテリアに分解されて石油となっている。その間ウェブ技術は目覚ましい発展を遂げ、現在のJSは当時とは完全に別物だと感じる。TypeScriptで型の恩恵も受けられる。ありがたいことだ。この状況を作ってくれた人々に感謝したい。

という訳で何卒諸々ご指導ください。本年も宜しくお願いいたします。